現在、パソコンやスマホを無線接続する際に使用されている「Wi-Fi」は、ご存知の通り「電波」を利用した通信技術ですが、電波ではなく「光」を用いた全く新しい無線通信として「Li-Fi」(ライファイ)というものの研究
開発が進められています。「Li-Fi」の「Li」は「Light(光)」を表しているんですね。
最大のメリットは通信速度の速さで、実験ではWi-Fiの100倍の速さを出すことに成功しているそうです。具体的には、映画18本をわずか1秒(!)でダウンロード可能といいますから、とてつもない速さです。

基本的な原理は、LED電球を超高速で点滅させて光で相手方に信号を送る、というもので、テレビの赤外線リモコンの仕組みと似ているのかなと思います。
それのものすごく速いバージョンという感じですかね。この技術を、室内の照明として設置されたLED電球に組み入れることを想定しているようなのですが、通信する度に電球が点滅したら目がチカチカするんじゃないか、と思いきや、あまりにも短い間隔で点滅するため、人間の目にはこれまで通りのただの光にしか見えないということでした。

速さ以外にも、電波が及ぼす人体や電子機器への悪影響を排除出来ることや、光は壁を通り抜けることができないため、壁の外からの電波の傍受などに対するセキュリティ強化の意味でも期待できる、というメリットもあるそうです。反面、太陽の光が強い屋外では使えないなどのデメリットもあるそうで、クリアしなければいけない課題も多いようですが、開発サイドでは、早ければ2016年内にも製品化を予定しているとのことですから、その驚異的な通信速度を体感できる日を楽しみに待ちたいと思います。

【しばわんこ】